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粉は何から作られているでしょう。
粉はいろいろな穀物等から作られています。
前回は小麦粉の材料がどんなものなのか、どういう粉ができるのか、ということをお送りしましたが、
粉 って何から出来てるか知ってます? 小麦 編
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2回目の今日は新たに製菓材料として注目されている材料の 米 です。
2.米
現在、温帯から熱帯にかけて広い地域で栽培されています。
栽培されるイネには、アジアイネとアフリカイネとありますが、現在栽培されているのはアジアイネのことを指します。
アジアイネの品種には、
・ジャポニカ種(日本型、短粒種)
円粒で加熱時の粘弾性大。日本での栽培はほぼジャポニカ種。
主な調理法は炊く、蒸す。耐寒冷特性が強い。
・インディカ種(インド型、長粒種)
長粒で加熱時の粘弾性小。世界的にはジャポニカ種よりも多く栽培される。
主な調理法は煮る。
・ジャバニカ種(大粒種)
長さ、幅、ともに大粒。粘弾性はインディカ種に近い。
東南アジア、イタリア、ブラジル、等で栽培される。
デンプンの性質(糯粳性)(もちうるちせい)により糯米と粳米に分けられます。
・粳米(うるちまい)
でんぷん分子がアミロース20%とアミロペクチン80%で構成されていて、
通常の米飯に用いられます。
粳米から作られる粉は、
・上新粉(生)
粳米を洗い、乾燥して挽いたもの。
・上用粉(生)
粳米を洗い、乾燥させずに挽いたもの。(上新粉よりも細粒)
上新粉と上用粉は品質区分なく同一で、関東では上新粉、関西では上用粉、と呼んでいる。
・新粉(生)
上用粉よりも粗粒に仕上げ、食感も少しざらつく。
・かるかん粉(生)
粳米を洗い、半乾燥させ粗く挽いたもの。
本来、半乾燥させ挽いた後に乾燥させない生粉で風味があるが日持ちしない。
現在では乾燥したものが多く流通しています。
・製菓用米粉(生)
従来の粒子の大きさで洋菓子を作ると、きめが粗く、口どけの良くないものにないものになっていましたが、
近年の製粉技術向上により、上新粉の1/7程度の細粒まで挽いたもの。
・糯米(もちごめ)
でんぷん分子がアミロペクチン100%で調理時に強い粘性を生じ、
餅やおこわ等に用いられます。
糯米から作られる粉は、
・白玉粉(生)
糯米を洗い、水で挽き脱水、粉砕して乾燥。
・もち粉(生)
糯米を洗い、乾燥して挽いたもの。
・道明寺粉(加熱)
糯米に吸水させて、蒸した後に乾燥、粉砕したもの。
・上南粉(加熱)
糯米に吸水させて、蒸した後に乾燥、粉砕したものを約200℃で焙煎したもの。
・みじん粉(加熱)
糯米に吸水させて、蒸した後に餅について薄く延ばして白焼きして粉砕したもの。
・寒梅粉(加熱)
糯米に吸水させて、蒸した後に餅について白焼きして粉砕したもの。みじん粉よりも細粒。
レシピと違う粉で代用する時は、(生)グループなら(生)グループのいずれかで代用。
(生)グループを(加熱)グループで代用すると物性が違うので近いものになりません。
尚、製菓用米粉の代用は、上新粉等では通常出来ません。
粉 って何から出来てるか知ってます? 小麦 編
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