チョコレート ってどんなものか知ってます? 品種 製造 編

チョコレート って美味しいですよね

僕も大好きで仕事しながらでもついつい手が伸びてしまいます。

ケーキ屋さんには無くてなならない材料の一つです。

今日はこのチョコレートについて書いていきます。

・チョコレートとは

チョコレートは赤道南・北緯20度までの熱帯地域に生育するアオギリ科の樹木の種子であるカカオ豆を発酵・乾燥させ、ペースト状にした後、様々な材料と混合させたものです。

カカオの木の学名はテオブロマ・カカオといいギリシャ語で神様の食べ物という意味です。

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目次

・品種

カカオには3系統の品種があり、世界の50か国以上で栽培されています。

・フォラステロ種

南米原産の病害虫に強く成長も早い品種の為、産出量が一番多く全生産量の約90%を占める品種です。

色は黄色で苦みが強いのが特徴です。

欧米ではコートジボワール産、日本ではガーナ産をベースにしてチョコレートを作ることが多いです。

フォラステロ種が突然変異した品種でアリバ種という品種もあり、渋みとジャスミンのような芳香が特徴の最高級品種もあります。

 

・クリオロ種

カカオの原生種で、病害虫に弱い為、19世紀後半に壊滅状態になり、現在では希少種です。

全生産量の1%程度とも言われています。

苦みが少なく、また近年栽培に力を入れられている品種でもあります。

ベネズエラ、メキシコ等で栽培されています。

 

・トリニタリオ種

フォラステロ種とクリオロ種の交配種で、栽培しやすく品質も良い為、南米各国で栽培されています。

主にベースに配合するためのフレーバービーンズとして使われます。

 

ウガンダ産フォラステロ種カカ 成城石井 シングルオリジンチョコレート ウガンダ (カカオ分80%) 100g

エクアドル産アリバ種カカオマ 成城石井 シングルオリジンチョコレート エクアドル (カカオ分71%) 100g

マダガスカル産クリオロ種 【VALRHONA】ヴァローナ タブレット・マンジャリ(カカオ分64%) 70g

カリブ諸島原産トリニタリオ種 【VALRHONA】ヴァローナ フェーブ  ピュア・カライブ(カカオ分66%) 200g

 

 

・成分

カカオの豆の50~55%はカカオバターと呼ばれる油脂で約28℃で溶けはじめ、35℃を超えると液状になる性質を持っています。

カカオ豆特有の苦みはポリフェノールテオブロミンで、テオブロミンはカカオ豆以外にはほとんど含まれていない物質で、強心作用、覚醒作用、鎮静作用、利尿作用、等の作用があります。

酸味はカカオ豆を発酵する過程で生成される酢酸や乳酸で、カカオ豆を焙煎することで和らげています。

 

 

 

・歴史

元々は紀元前2000年頃から中央アメリカで栽培が始められ、バニラやコーンミール、トウガラシ等と薬用の飲み物として口にされましたが、コロンブスによってヨーロッパに紹介され、スペインで砂糖を入れて飲み始めたことから嗜好品として広まっていきました。

19世紀にはオランダのバン・ホーテンさんがココアパウダーとココアバターを分離する製法を確立したり、

イギリスのジョセフ・フライさんが固形にすることを発明したり、

スイスのアンリ・ネスレさんとダニエル・ペーターさんがミルクチョコを開発

スイスのロドルフ・リンツさんがコンチングという作業を開発

したことで現在のチョコレートの基礎が出来上がりました。

何となく聞いたことある名前ではないでしょうか。

そうです、ココアパウダーのバン・ホーテン、世界最大の食品・飲料会社のネスレ、スイスのチョコレートブランドのリンツ、の前身ですね。

バンホーテン ピュアココア 200g

(ネスレ公式通販)ネスレ プルミエショコラ(ミルクチョコレート)

リンツ(Lindt) オレンジ・エキストラシン 125g

 

 

・製造方法

チョコレートの製造工程は栽培地で行われる事と世界各国の製造工場で行われる事に分かれます。

 

栽培地での工程

<収穫・発酵>

カカオポッドと呼ばれるカカオ種子を包む実からカカオ豆を取り出します。

収穫されたカカオ種子は白いパルプが密着していてはがしにくい為、そのままバナナの葉でくるんだり木箱に入れられ、約50℃で3~12日間置かれることにより発酵し、白いパルプが溶け、外皮もパリパリになりはがしやすくなります。

また、発酵することで糖分をアルコールに分解し、酢酸や乳酸も生成されます。

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<乾燥>

天日、または機械的にカカオ豆を十分乾燥させます。

ここまで出来たら、世界各国の製造工場に送られます。

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製造工場での工程

<選別>

カカオ豆に含まれる悪い豆や金属等の異物を取り除きます。

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<焙煎>

カカオ豆を110~120℃で焙焼し芳香と風味を引き出し、揮発性の酸を減らし酸味や刺激臭を減らします。

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<粉砕>

カカオ豆を粗挽きにして、皮を取り除きます。これがカカオニブと呼ばれます。

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<ブレンド・磨砕>

目指すチョコレートの香りや風味になるよう数種類のカカオニブを配合し、細かくすり潰していきます。

すると、カカオ豆に含まれるカカオバターが滲みだしペースト状になります。

これが、カカオマスです。

カカオマスからカカオバターを搾油したものがココアパウダーです。

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<混合>

カカオマスに色々な副材料を配合します。砂糖・粉乳・乳化剤・カカオバター等です。

最近、よく見かけるカカオ分○○%以外の部分です。

そのほとんどは砂糖と思ってもらって構いません。

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<コンチング>

コンチェという機械で50~80℃の高温で12時間~数日間練り上げます。

練り上げることでチョコレートの粒子が滑らかになり、余分な揮発臭や水分が飛び、口当たりもよくなります。

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<調温>

練り上げたチョコレートを粘度や色調の調整をした後、カカオバターの結晶を最も安定で微細な状態に変える目的で調温(テンパリング)していきます。

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<成型>

調温の終わったチョコレートを成型型に流し込み、振動させて気泡を取り除いた後、冷やし固めてチョコレートの完成になります。

カカオニブ (有機栽培原料使用)500g

ココアバター カカオバター 200g業務用

大東カカオ カカオマス / 300g TOMIZ/cuoca(富澤商店)

 

チョコレートの規格や種類については次回、引き続いて書いていきます。

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